【海外ドラマで学ぶ英会話フレーズ】bite off more than one can chew - 海外ドラマで学ぶネイティブレベルの英会話 〜シーン紹介から日常会話での使用例まで
1. 【フレーズ解説】
‘bite off more than one can chew’
「無理をする」「背伸びする」
「身の丈に合わないことに手を出す」
という意味のイディオムです。まず「噛む」について、 ‘chew’は「口の中でもぐもぐ噛む」、 ‘bite’は「一口噛みちぎる」という違いがあります。「口の中で噛めない量を噛みちぎる」が直訳ですが、頬張り過ぎてうまく噛めないって、だれもが経験したことありますよね。
2. ~念のためカクニン! ロングマン現代アメリカ英語辞典では?
bite off more than you can chew - to try to do more than you are able do
「自分の能力以上のことをしようとすること」
3. 【シーン紹介】
Glee, Season1, Episode2
‘Showmance’ より
Terri : Ah…
テリ: はぁ…
Will : We can’t afford this.
ウィル(シュー先生): こんなの買う余裕ないよ。
Terri: We already did the math, Will. All we have to do is give up Applebee’s and we won’t run the AC for the first couple of summers.
テリ: 計算はしたでしょ、ウィル。アップルビーズに行くのをやめて、最初の2、3年夏にエアコンを我慢するだけじゃん。
Will : We certainly can’t afford the grand foyer and the sun nook.
ウィル(シュー先生): 玄関ホールとサンルーム両方は確実に無理だって。
Will: I mean if we bite off more than we can chew, we’ll lose everything.’
ウィル(シュー先生): だって無理すると、なにもかも失うんだよ。
Will : You need to pick one.
ウィル(シュー先生): 1つだけ選んで。
Terri : Come with me. I’m gonna show you something really special.
テリ: ついてきて。すっごくいいもの見せてあげる。
生まれてくる子どものために新築物件の内見をする2人。テリは予算を気にせず高額オプションの豪華玄関ホールやサンルームをつけたがりますが、ウィルは現実的に考えて教師の給料とテリのパートの給料ではまかねいきれないと釘をさします。
テリが言っているApplebee’s は、アメリカ発祥で約2,000店舗を展開する実在のファミレスです。たまの外食(しかも割とお手頃なファミレス)を我慢してまで見栄と自己満足のために豪華な一軒家を欲しがるとは、ある意味意志が強いですね。
あまり聞きなれない ‘foyer’(フォイエ)はホテルなどのロビーのこと。ここではホテル並みの立派な玄関ホールなのでしょう。 ‘sun-nook’ は日本語でサンルームのことで、基本的に全面ガラス張りで太陽光が多く入るようにした、ガラスの壁付きサンデッキみたいな部屋のことです。最近は日本でもつけるのが流行っているようで、サンルームに洗濯物を干したり観葉植物を置いたりするようです。
~エピソードの簡単なおさらい~
新生グリークラブは「ニューディレクションズ」として全校生徒の前でパフォーマンスをすることに。ウィル(シュー先生)は今も昔もディスコミュージックがウケるんだと言って練習させますが、メンバーは選挙区のダサさになかなかヤル気が出ません。ウィルに曲目の変更をお願いしても一向に聞き入れてもらえないメンバーは、内緒で別の曲を準備しますが…
4. 【日常会話での使用例】
💡She bought Birkin bag but soon realized I had bitten off more than I could chew.
⇨バーキンのバッグ買ったんだけど、すぐ背伸びしたって気づいたんだ。
💡Joan is biting off more than he can chew with this course.
⇨彼は無理をしてこのコースを取っている。
💡Don't bite off more than you can chew.
⇨身の丈に合わないことはしないことだよ。
💡Many kids who leave home to live alone find they have bitten more than they can chew.
⇨家を出て一人暮らしする子どもは、自分が身の丈に合わない生活をしていたことに気づく。
💡I bit off more than I could chew when I volunteered to manage three little league teams in one season.
⇨ワンシーズンに3つも少年野球のチームを監督するのを申し出たのは無理があった。
💡I’m totally worn out. I’m always biting off more than I can chew.
⇨完全に疲れ果てた。私いつも無理しちゃうんだよね。
💡I think I bit more than I could chew when I started seeing him.
⇨彼と付き合い始めたのは背伸びしすぎだったかな。