【海外ドラマで学ぶ英会話フレーズ】at the risk of ~ing - 'Sex and the City'で学ぶネイティブレベルの英会話 〜シーン紹介から日常会話での使用例まで
1. 【フレーズ解説】
‘at the risk of ~ing’は、
「~するの覚悟で言うけど」
「~するの承知で言うけど」
「~かもしれないけど」
という意味です。直訳は「~する危険を冒して」。
「失礼を承知で伺いますが…」「気分を害されるかもしれませんが…」「バカなの覚悟で聞くけど」と言いたい時にぴったりのフレーズです。
‘at the risk of sounding …’「…に聞こえるかもしれないけど」のかたちで使われることが多いですが、 ‘~’ の部分には ‘sound’ 以外にも ‘offend’ ‘seem’ ‘be’ などを入れることができます。
2. ~念のためカクニン! ロングマン現代アメリカ英語辞典では?
at the risk of doing something - used when you think that what you are going to say may have a bad result, may offend or annoy people etc.
「自分の言おうとしていることが悪い結果を招いたり、相手の気を悪くさせたり、いらつかせたりするかもしれないと思っている時などに使われる」
3. 【シーン紹介】
Sex and the City, Season1, Episode6
‘Secret Sex’より
Carrie: Hello.
キャリー: もしもし。
Mr. Big: You missed me yet?
ビッグ: 会いたくなった?
Carrie: Who is this?
キャリー:どちら様?
Mr. Big: How have you been?
ビッグ: どうしてた?
Carrie: Oh… great. Fabulous. Fantastic, actually. And you?
キャリー: あぁ…元気にしてたよ。最高、絶好調、ほんとに。あなたは?
Mr. Big: Well… At the risk of sounding trite.. I haven’t been able to stop thinking about you.
ビッグ: そうだな…古くさく聞こえるの覚悟で言うけど.. 君のことが頭から離れない。
Carrie: I adore trite.
キャリー: 古くさいの大好き。
エピソード4での散々なデートの後、音沙汰なしだったビッグから突然電話がかかってきます。
ビッグの ‘How have you been?’「どうしてた?」は、久しぶりに会った人への決まり文句ですが、キャリーの返事 ‘Great’ ‘Fabulous’ ‘Fantastic’ からも、それに対する返答としていろいろなバリエーションが学べます。
キャリーが ‘And you?’ と言っているので少し小ネタを。私たち日本人は中学英語のしょっぱなに ‘Hi, how are you?’ ‘I’m fine, thank you. And you?’のやりとりを学んだかと思いますが、このあいさつの不自然さは以前から指摘されています。
‘Hi, how are you?’までは問題ありません。ですが、 ‘I’m fine.’は、「うん、まぁ大丈夫。」ぐらいのテンションになってしまいます。 ‘Thank you.’は、私の体調を気にかけてくれてありがとうという意味ですが、相手に聞き返す時は不要。そして問題の ‘And you?’、実は「で、そちら様は?」という他人行儀のニュアンスを含んでしまいます。
ここでキャリーのケースを再度確認してみると、初デート以降しばらく疎遠だったことから、2人の親密度は低めと言えます。さらにキャリーはそのデートの時「デートで失礼な態度とるならこっちから願い下げ」的な態度をとって良い女風を吹かせているので、 ‘And you?’の表現で相手と一線をひくのも頷けます。
では、 ‘How are you?’に対する返答の正解はというと、 ‘Good. You?’この二言だけです。もちろん他にも言い方はありますが、これが最も頻繁に使われる言い方なので、覚えておきましょう。
~エピソードの簡単なおさらい~
ビッグとのデートを仕切り直したキャリーですが、いけないとはわかっていながら、初デートで体の関係をもってしまいます。それから一緒に出かけるようになった2人ですが、連れて行かれるレストランはいつも誰も知り合いが来ないような中華料理屋。そのお店で偶然会った男友達や、ユダヤ教の画家と情事を楽しんだシャーロットが相手との関係を秘密にすることから、キャリーは自分もビッグが周りに言えないような恥ずかしい恋人なんだと思うようになります。
4. 【日常会話での使用例】
💡At the risk of being boring, I have to say again how much I enjoyed myself.
⇨うんざりかもしれないけど、本当に楽しかったってもう一回言わせて。
💡At the risk of seeming rude, I have to ask how old you are.
⇨失礼は承知で伺いますが、おいくつでしょうか。
💡At the risk of sounding stupid, how do I send this email?
⇨バカなのは承知で聞くけど、このメールどうやって送るの?
💡Are they going ahead with their plans, even at the risk of insulting women.
⇨女性を侮辱することになるのを覚悟で、あの計画を推し進めるつもりだろうか?
💡The president made the comment even at the risk of offending immigrants.
⇨大統領は、移民の気分を害すのを承知であんなコメントをした。
💡At the risk of sounding cliché, ‘where there is a will, there is a way.’
⇨月並みかもしれないけど、「意志あるところに道は開ける」だよ。