【海外ドラマで学ぶ英会話フレーズ】Here’s the kicker. - 海外ドラマで学ぶネイティブレベルの英会話 〜シーン紹介から日常会話での使用例まで
1. 【フレーズ解説】
‘Here’s the kicker.’ は、
「ここで衝撃の事実(結末)。」
「ここで思わぬ落とし穴が。」
という表現です。直訳は「ここであのキッカーが」。試合の展開を変えてしまうあのすごいキッカーが出場!とイメージすると覚えやすいのでは。
話の途中で相手が驚くであろう意外な事実や展開を告げる場面で、興味を引くための小ワザとして使われます。続く内容は、どちらかというとネガティブなことが多いです(ポジティブなことも)。
‘The kicker is that …’ ‘The kicker came when …’とそのまま文をつなげる形で使われることも。
同じような状況で使える表現としては、 ‘Surprisingly, …’「驚くべきことに」、 ‘Believe it or not, …’「信じてもらえるかわからないけど」などがあります。続く内容がポジティブなことであれば、 ‘Amazingly, …’「驚くべきことに」とも言えます。
2. ~念のためカクニン! ケンブリッジ英語辞典では?
kicker- (INFORMAL) something surprising
「なにか驚くべきこと」
3. 【シーン紹介】
Glee, Season1, Episode4
‘Preggers’ より
Will: I mean, can you imagine? Having to hide something like that. All that effort covering that up.
ウィル(シュー先生): だってさ、想像できる?何かをそんなふうに隠さなきゃいけないって。隠すのにどれだけ骨が折れるか。
Teri: What did you say her name was? Quinn?
テリ: その子の名前、なんて言った?クイン?
Will: Quinn Fabray. Oh, and here is the kicker.
ウィル(シュー先生): クイン・ファブレイ。あぁ、それから衝撃の事実。
Will: She’s president of the Celibacy Club.
ウィル(シュー先生): 彼女、禁欲クラブの議長なんだ。
ウィルの気持ちをつなぎとめておきたいテリは、いつまでも自分の妊娠が勘違いであったことを打ち明けられません。クインの話を聞いて、もしかしたら生まれた赤ん坊を横取りできるかも?という考えがちらついた瞬間、クインが禁欲クラブの議長である、つまり妊娠するような行為自体許されない立場にあると知り、企みが実行に移されることに。
ここでは ‘hide ~’ と ‘cover ~ up’と「(秘密など)を隠しておく」という動詞が2種類使われています。これに加えて、少し堅い表現 ‘conceal’(カンスィール)も合わせて覚えておきたいです。ちなみに、クマなどを隠すコスメのコンシーラー (concealer) はこの ‘conceal’からきているので、女子は覚えやすいのでは。
~エピソードの簡単なおさらい~
自分がゲイであることを言えずにいるカートは父親を喜ばせたい一心でアメフト部に入部し、キッカーとしての腕前を認められます。アメフト部とグリーの二足のわらじが板についてきたフィンは、弱小アメフトチームを勝利へ導くため、練習にダンスを取り入れることを提案します。スー先生とサンディはグリー部のエースであるレイチェルを引き抜いて廃部に追い込もうと目論みます。クインは妊娠を告白し、想像妊娠を白状できずにいるテリはクインの子どもを取り上げる計画を立てます。
4. 【日常会話での使用例】
💡He invited me to the party and here’s the kicker. He was up to setting me up with his friend.
⇨彼にパーティに招待されたんだけど、そこで驚きの展開。彼、私を友だちとくっつけようとたくらんでたの。
💡And here’s the real kicker - if you buy one you get the second one free.
⇨ここで衝撃の事実。1つご購入いただくと、2つ目は無料になります。
💡The kicker is that the guy she kissed at the club is married.
⇨思わぬ落とし穴だったのは、彼女がクラブでキスした男が既婚者だったこと。
💡The real kicker came when the band announced disbandment.
⇨思わぬ展開だったのは、そのバンドが解散を発表したこと。